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歴史街道推進協議会 後援事業 南海沿線文化セミナー「遺跡からみた堺 -百舌鳥古墳群と土塔と堺環濠都市遺跡-」

2月16日(日) 大阪府立大学I-siteなんばで、南海電鉄主催の南海沿線文化セミナー「遺跡からみた堺-百舌鳥古墳群と土塔と堺環濠都市遺跡-」を拝聴してきました。 今回の講師は、「ブラタモリ・堺」案内人として知られている堺市博物館学芸員の白神典之さん。堺市内にある多くの遺跡の中から、世界遺産に登録された仁徳天皇陵古墳をはじめとする「百舌鳥古墳群」、国指定史跡で行基ゆかりの「土塔(どとう)」、白神先生曰く「無冠の帝王」ながら400年前を想像できる千利休の生まれ育った「堺環濠都市遺跡」の3遺跡にスポットを当て、堺の新たな魅力を白神先生が作った資料を基に説明していただきました。 まず、本題に入る前に、南海電鉄と堺との関係について阪堺鉄道を中心に話をされた後、最初に百舌鳥古墳群についてのお話でした。百舌鳥古墳群の各古墳を紹介しながら、世界遺産としての価値について説明していただきました。百舌鳥古墳群の特徴は、世界でも例のない、世界と比べて個性的な、形と大きさの違いで身分秩序を表す古墳で、大きいのから小さなものまである点が世界遺産の価値を表しているそうです。 次に、行基ゆかりの国指定史跡 土塔について説明されました。まず、奈良時代の人々から行基菩薩と称せられた堺出身の僧、行基の人物像について説明をされた後、「なぜ行基は土塔を作ったか?」について、先生は「人々のためのシンボリックな仏塔として土塔を着想したのではないか?」と説明されました。特に、このような土塔は希少で、しかも、重要文化財の土塔出土品には多く人名が刻まれたものが多く出土しているそうです。お話を聞いていてふと奈良の「頭塔」を思い浮かべました。

3つ目の「周知の埋蔵文化財包蔵地 堺環濠都市遺跡」ですが、現在の地面を掘り下げると、火事の記録等と比較して遺跡の絶対年代が想定でき、堺のかつての繁栄を、如実に示してくれる多量の遺構・遺物が発掘されて、当時の暮らし、食生活、茶の湯、娯楽、祭礼等400百年前の世界が想像でき、それが「無冠の帝王」たる所以だそうです。 最後に、3つの遺跡に共通するのは、土木工事であり、海外の影響であり、窯業製品であるということです。堺の地理的な特性からも海外とのつながりに堺らしさを見ることができ、この3つの事象以上に共通しているのが「堺が持つ時代の大きなエネルギー」ではないかと先生は締めくくられました。 遺跡に立てばそこの空気を体感でき、その場で当時を想像することは、そこでしか味わえない歴史の醍醐味を先生のお話を通じて感じました。 ※南海電鉄主催のセミナーなので、現地を訪れる場合は、南海電車を使う、最寄りの駅は南海○○線「○○駅」を忘れずに言っておられました。