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読者からの投稿 令和元年11月4日(月・祝) 南海・歴史探訪ガイドウォーク あなたの知らない歴史秘話 第4回 まぼろしの皇居・住吉行宮と古代の豪族・依羅吾彦
朝から晴天でちょっと肌寒いなか、本日の集合場所の南海本線住吉大社駅に向かいました。 今年のテーマは、『あなたの知らない歴史秘話』です。 本日のコースは、住吉大社駅が受付場所で、その後、住吉公園→住吉大社→住吉行宮→熊野街道→若松神社→沢之町公園(昼食)→あびこ観音→大依羅神社→大和川→アビナン・ミュージアム(ゴール)の、約7kmです。
いつもどおり、ちょっと早めの9時に受付場所に着いたのですが、受付場所が都心に近いためか、今回はすでに1・2班は出発していて、私は3班に入りました。 本日の実参加者は74名だったそうです。 最初の見学は、住吉大社駅のある住吉公園です。 この公園はもともと住吉大社の境内でしたが、明治6年の太政官布告によって公園地に指定された、大阪府ではもっとも古い公園の一つだそうです。 公園内を東西に走る道は、夏祭りの神輿洗い神事の時に海水で清められた神輿が通った参道だったそうです。
この参道を通り、阪堺電車を渡って住吉大社に行きます。 住吉大社に入って目に付くのが反橋(太鼓橋)ですが、この反橋は慶長年間に豊臣秀吉の側室・淀殿が寄進したと伝えられ、橋の上部や欄干はしばしば補修等が行われていますが、6本の石の橋脚は寄進された当時のままだそうです。 反橋を渡って大社の中に入りますが、住吉大社は今から約1800年前に神功皇后が住吉大神を鎮座されたのが始まりとされ、「航海安全」、「産業・商業・文化・貿易の祖神」などとして、多くの参拝者が訪れます。
反橋を渡ったすぐ左に手水舎がありますが、普通は水の出るところには龍などがあるのですが、住吉大社の手水舎は兎になっています。 これは、鎮座の時が卯の年、卯の月だったことに由来するそうです。 本宮は手前左から第3本宮(表筒男命)・右が第4本宮(神功皇后)・第3本宮の奥が第2本宮(中筒男命)・一番奥が第1本宮(底筒男命)が祀られていて、本宮の本殿は「住吉造り」と呼ばれる日本最古の神社建築様式の一つで、四つの本殿は国宝に指定されているそうです。 ここで住吉大社の故事来歴などをガイドさんから聞いた後、住吉神宮寺址、大海神社、種貸社、石舞台、浅沢社などを巡り、住吉行宮へ向かいます。
行宮へ向かう途中にあるのが地蔵寺(別名。子安寺)で、本尊の地蔵尊は平安時代の作で、大阪市の有形文化財に指定されています。 また、門内にある五大力菩薩像は住吉神宮寺にあったものが、廃仏毀釈時にこのお寺に移されたものだそうです。
住吉行宮址は、南朝の後村上天皇が当時の住吉大社宮司津守国夏邸の正印殿を仮の皇居としたことに由来しています。
行宮を出てしばらく街中を進んで行き、高校の校舎の横をとおるのですが、この道が熊野街道です。
しばらく行きますと左手に曲がるのですが、その角にあるのがこの辺りでは珍しい山伏信仰の流れを汲む神光寺で、神変大権現(役行者)が祀られています。
南海高野線の踏切を渡ったすぐの所にあるのが、素戔嗚尊・稲田姫命・止止呂支比売命を祀り、神功皇后の創建とも伝わる若松神社です。
若松神社を出て、東にある住吉区役所横の沢之町公園で昼食でした。
この公園の敷地には、戦後アメリカ軍の基地と宿舎があったそうで、けっこう広い公園です。 次は午後の最初の見学地のあびこ観音です。 あびこ観音は、観音宗の総本山で、日本最古の観音信仰・厄除けの寺として有名で、昔この地に住んでいた豪族の「依羅吾彦(よさみのあびこ)」に由来するといわれ、本尊は身の一寸八分(約5.5cm)の聖観世音菩薩だそうです。
あびこ観音を出て、街中を南東に歩いて行き、大和川近くにある神社が大依羅神社です。 この神社は、依羅吾彦の祖神・建豊波豆羅和気王と住吉三神をご祭神とする神社です。 昔は依羅一族が灌漑用の水田として依羅池を支配し、屯倉が置かれていたという記録があります。
依羅池跡地の石碑と大和川を見て、本日のゴールのアビナン・ミュージアムに向かいます。 アビナン・ミュージアムとは、平成3年に山之内遺跡で10万年前のナウマン象などの足跡が発掘され、これを切り取り弥生時代の土器・石器などとともに、我孫子南中学校の1階に展示してあるのが、アビナン・ミュージアムです。 我孫子南中学校から数分の大阪メトロあびこ駅へ向かい、帰路につきました。 次回は11月30日(土)に南海高野線三日市町駅前9時30分までに集合で、「楠公夫人遺跡の新たな発見」と題して、観心寺から楠妣庵を訪ねる約7kmのウォークです。 参加希望者は往復はがきで、往信用はがきの裏面に、①開催日(回数)②申込者名(および参加者全員の名前)③申込代表者住所④代表者電話番号を記載の上、〒584-0083 富田林市小金台2-5-10 富田林市市民公益活動支援センター 広域係宛、11月22日(金)必着で申し込んでください。 返信用はがきの表面に、申込代表者住所・氏名を必ず記入してください。 参加費は、1人600円(当日徴収)です。