歴史街道倶楽部 歴史のまちウォーク
国宝 高田本山専修寺と津の歴史をたどる旅


3月6日(水)、三重県津市にある国宝高田本山専修寺と一身田寺内町、津城跡、谷川士清旧宅をたずねました。
最初に「一身田寺内町の館」へ。ここで、寺内町の歴史や、今もほぼ完全な形で残されている環濠のある町並みについて説明を受け、一身田寺内町ほっとガイド会の皆さんのご案内で、班ごとに町並み散策をしました。専修寺とともに発展してきた一身田寺内町は、町の形態は少しずつ変わってはきているものの、風情のある建物が今も残っています。昭和初期から戦後間もない頃までは、時代劇映画のロケ地として撮影が行われ、阪東妻三郎、大河内伝次郎、長谷川一夫といった昭和の大スターがよく訪れていたようです。短い時間ではありましたが、熱心なご案内に、町を愛するガイドの皆さんの想いが伝わってきました。


町をぐるっと回り、専修寺へ。平成29年11月、如来堂と御影堂が建造物としては三重県で初の国宝に指定されました。倶楽部では、ちょうど10年前の3月に一度訪れています。そのときは修復中でしたが、三重県にこんなに大きなお寺があったのかと思ったことが記憶に残ります。
唐門から入り、お寺の方の詳しい解説とともに、如来堂、御影堂、宝物館をご案内していただきました。初めて訪れた方も多く、皆さんまずは規模の大きさに驚き、そして、建築物としての素晴らしさに魅了され、さすが、国宝でした。


津城跡では、安濃津ガイドの会にご案内いただきました。藤堂高虎の居城であった津城。現在は、お城公園として整備されていますが、石垣に往時を偲ぶことができます。限られた時間のなかで、簡潔に説明をしてくださり、ガイドさんの熱心な解説に地元への愛情が感じられました。


最後は谷川士清旧宅。会員誌『歴史の旅人』冬号の「この時この人物」で士清のことを初めて知ったという方も多く、ここに訪れたのも皆さん初めてだったと思われます。谷川士清の会の皆さんが迎えてくださり、士清の偉業を解説してくださいました。日本初の本格的国語辞典『和訓栞』。士清は、言葉を一つ一つのカードに書き、言葉の意味や使い方について詳しい研究をし、約2万1千語を収めた辞書、全93巻を編纂しました。しかし出版前に亡くなったため、子孫の方々が私財を投じて100年余りの年月をかけて完成にいたったのです。ということを、熱く熱く語ってくださいました。「こんな立派な方がおられることを知らなかった」「こういう人を教科書でも取り上げてほしい」といった感想が寄せられました。
今回、津市の4つの場所を訪れ、いずれも地元の方にご案内いただきました。皆さん本当に熱心に解説をしてくださいまして、参加者にもその熱い想いが十分伝わったと思います。ありがとうございました。
アーカイブ
-
-
-
-
-
-
-
-
- 紀伊山地三霊場フォーラム 『未来につなぐ熊野の魅力』
- 風景街道「伊勢街道」連絡協議会 会長 裏 宗久氏のお話を聞きました。
- 大阪今昔物語 天王寺公園「てんしば」から中之島リバーサイドを歩く
- 「古地図で歩く 西国街道リレーウォーク」報告
- 「百舌鳥・古市古墳群」世界文化遺産登録記念 地域の中の古墳をどう活かすか ~文化的価値と観光力~ 実施報告
- 【講演会】「国絵図と西国街道」実施報告
- 2019年9月2日 越前 福井 城めぐり ~戦国の世に思いを馳せて~
- 古市古墳群を巡る~秋風の中。歴史ロマンを感じて~
- 近鉄グループホールディングス新入社員に日本文化体感プログラムを提供(2019 .10.4)
- 令和元年度第2回 全体会議・勉強会の開催
- 国宝 高田本山専修寺と津の歴史をたどる旅
- 桜咲く狭山池を経て、陶器山丘陵の尾根を通り堺へ歩く
- 下町の風情を残す 歴史と情緒あふれる谷根千を歩く実施報告
- 「薬草の里 宇陀で 薬草を学び薬草を食す」実施報告
- マスターズウオークの第1回目に参加しました
- 親子で学ぶ奈良 斑鳩で木の匠になろう2!
- 時代を超えた奇跡の手わざ~明治から現代へ~
- 3月7日(木)なんばスカイオにて開催しました
- 赤ちゃんパンダ(彩浜:さいひん) by川端
- 日本遺産の竹内街道と世界文化遺産登録を目指す古市古墳群を歩く
- 日本遺産の竹内街道と世界文化遺産登録を目指す古市古墳群を歩く by川端
- 「淀川を天王山から眺めてみよう!」の会
- ~秘められた京の美をたずねて~ 実施報告
- 安達えみ氏による「ガイドは地域の宣伝部長」等を行いました。
- 新春文楽鑑賞会 舞台と大道具製作室の見学
-