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イベント

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京都の非公開文化財を訪ねる

募集内容

実施日
2008年2月26日(火)

行程

JR京都駅前(貸切バス)===智積院===六道珍皇寺===昼食:六盛(手をけ弁当)===知恩院「三門」「経蔵」「勢至堂」ほか===JR京都駅前

レポート

実施日:2008年2月26日(火)

参加人数:94名

生憎の雨模様のなか、2台のバスに分乗して出発。最初の目的地、智積院は真言宗智山派の総本山。豊臣秀吉の子、鶴松の供養の寺である。収蔵庫には、長谷川等伯一門の障壁画、国宝『楓図』『桜図』がある。また、名勝の庭園は、中国の廬山をかたどったものという。今回特別公開されていた宸殿(特別客室)には、京都画壇を代表する堂本印象の襖絵が飾られている。
しばしバスで移動したのち徒歩散策。西国三十三カ所第十七番札所の六波羅蜜寺(六波羅探題跡)、六道の辻地蔵尊、六道珍皇寺へと進む。六道珍皇寺は、平安時代に開かれた寺で、葬送の場所であり、今もお盆には精霊迎えでにぎわう。平安朝の官僚、小野篁の「冥土通いの井戸」がある。夜はこの井戸から冥土に行って閻魔大王に仕え、昼には公務に就いたという。音が唐まで響いたという「迎え鐘」を撞いたのち、昼食場所の琵琶湖疏水傍の『六盛』に向かう。途中の左右には、若宮八幡宮、清水寺、平安神宮と続く。
午後は、知恩院へ。浄土宗総本山の寺である。特別公開の国宝「三門」に登る。元和7年(1621)徳川二代将軍秀忠により建立された。木造の門では世界最大規模を誇る。門とはいえ楼上には釈迦如来像、十六羅漢像などが並び、天井には天女や飛龍が極彩色に描かれている。重要文化財の経蔵には、宋のお経六千巻が納められ、同じく重文の勢至堂(旧本堂)は、法然上人が亡くなった場所であり、知恩院発祥の地である。裏に広い墓地があり、家康の孫、千姫の墓がある。白狐をまつる濡髪祠、日本一の大釣鐘、殉難志士の碑など見学場所が多い。

知恩院
雨中散策古都冬 行客祈寧撞梵鐘
追善千姫名刹墓 徳川恩顧積年蹤
雨中散策す 古都の冬 
行客やすらぎを祈りて梵鐘を撞く
千姫を追善す 名刹の墓 徳川恩顧 積年のあと

法然上人、親鸞上人が念仏を作られたという吉水草庵前を通ってバスへ。高台寺、清水寺をしのびながらJR京都駅前に帰着し、解散する。 雨で困ったが、日ごろお目にかかれない宝物にも出会え、すばらしい一日であった。

歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載