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イベント

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心の癒しを求めて紀州路に名刹3ヵ寺を訪ね秘仏を拝観

募集内容

実施日
2008年10月22日(水)

行程

JR新大阪駅前(貸切バス)===紀三井寺===青洲の里:昼食===粉河寺===根来寺===JR新大阪駅前

レポート

実施日:2008年10月22日(水)

参加人数:70名

木の葉が少しずつ色づき始めた日、あいにくの雨模様。新大阪駅からバス2台で紀州路へ出発する。西国巡礼中興の祖、花山法皇が観音霊場三十三所をお回りになり、その和歌に節を付けて「ご詠歌」とされてから千年、いま各札所でご本尊のご開帳が行われている。まずは第二番札所の紀三井寺と、第三番札所の粉河寺に参詣しました。紀三井寺の231段の石段「結縁坂」を上り、粉河寺では217年ぶりのご開帳の秘仏を拝し、二度とお目にかかれぬであろうその清らかなお姿に報恩感謝、世界平和を祈願し合掌しました。
紀の川市には我が国で初めて全身麻酔手術をされた華岡青洲のお宅跡があり、公園として美しく整備されています。近くには看護学校がある。「青洲の里」で、お昼の竹かご弁当を賞味。色とりどりのサルビアの苗もいただきました。
訪ねたく思いながら機会がなかった岩出市の根来寺へ。平安後期に高野山の古義に対して新義真言宗興教大師(覚鑁(かくばん)上人)が開祖。塔頭が三千ヵ寺もでき、学問を志す僧侶が集まり、宗教都市として栄えたところ。葛城連峰のなだらかな山すそに翼を広げたような広大な境内は明るくて空気が澄んでいる。秀吉の紀州攻めにも延焼を免れた我が国最大の木造多宝塔にはこの時の弾痕が今も残り、当時の根来衆の鉄砲の恐ろしさが思われた。根来塗のふっくらした形のお椀や調度品が今に伝えられ、仏前のしつらいもはんなりした朱塗りが美しい。
普段は日々のことに時を流される私ですが、慈しみ深い紀の国の「みほとけさま」に出会え、歴史の重みを感じ、心安らかな忘れえぬ日となりました。

歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載