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イベント

イベント

京都の非公開文化財を訪ねる

募集内容

実施日
2009年2月24日(火)

行程

JR京都駅前(貸切バス)===城南宮・・・安楽寿院===魚三楼・・・昼食===伏 見稲荷大社お茶屋===東福寺退耕庵・・・東福寺勝林寺===JR京都駅前

レポート

実施日:2009年2月24日(火)

参加人数:129名

歴史街道倶楽部の存在を知り、二人そろって入会したのは、私の退職後、福井から滋賀県高島市へ移住してからであった。もともと二人とも歴史好きだったことから、できるだけイベントに参加するようにしてきたが、妻はまだ仕事を持っていて、年二、三回にとどまってきた。とはいえ、いずれも案内解説付きで、個人ではできない貴重な体験をさせてもらってきた。今後も、体が動くかぎり参加していきたい。
いつも愉しみにしている倶楽部の企画。今回は天候にこそ恵まれなかったものの、期待にたがわず盛りだくさんで印象深いものだった。安楽寿院、伏見稲荷、松の下屋、東福寺退耕庵、勝林寺など、みな良かったし、魚三楼の表格子に保存されている鳥羽伏見の戦い当時の弾痕には仰天したが、特筆すべきは城南宮の庭園だろう。150本もの紅白の枝垂れ梅を見ることができたのは、望外の喜びであった。交通の要所に囲まれていながら、むせかえるような梅の香に包まれ、静謐な空間を保っていて、雨とともに心が洗われるようだった。耳を澄ませば、九百数十年もの月日を一気にさかのぼって、この地に集ったであろう貴族たちの衣ずれの音が聞こえそうな気がした。
古を尊ぶ心と、歴史の荒波をくぐり抜けてきた至宝の数々を守り、さらに後世に伝えていこうとする潔いほどの矜持…。雨のなか、エスプリの効いた解説をしてくださった宮司さんたち関係者の方々の熱い想いが あってこそ、私たちは時空の旅を愉しむことができる。境内参拝は自由とのこと、他の樹木や草花にあうため、再びこの庭を訪れたいと思った。
 
歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載