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伝統的町家と鴨川納涼床で京の夏を感じる

イベント中の風景 無名舎~六角堂

イベント中の風景 錦天満宮~幾松

無名舎(提供:京都市観光協会)

紫織庵(提供:京都市観光協会)

京の夏の旅より、文化財特別公開の京都の町家を2軒見学します。
明治期に建てられ、現在も住宅として使われている「表屋造(おもてやづくり)」の町家「無名舎(むめいしゃ)」。風を起こすようつくられた日なたと日陰2つの庭、天井まで吹き抜けた構造で風を通す「通り庭」、そして見るだけで涼が伝わる夏のしつらえ・・・。ここには夏を快適にする知恵が随所に息づき、今なお、それらがもたらす涼とともに暮らしが営まれています。その穏やかな涼しさを目で、肌で感じてみてください。大正生まれの「紫織庵(しおりあん)」は240坪の敷地を持ち広々とした座敷や洋間、蔵や茶室を備えた「大塀造」の町家です。和室はそれぞれ御簾障子や網代敷など先人の知恵が生きた夏のしつらえで整えられ、目にも涼しい風情が暑さを忘れさせてくれます。また家の中に家宝を飾って人々に見せる祇園祭時の習わしを再現し、座敷には貴重な屏風などが展示されます。
次に聖徳太子が創建した六角堂へ。ここでは、本堂、親鸞堂、太子堂、石不動、十六羅漢の拝観、聖徳太子沐浴の池跡、へそ石の見学ができます。 
その後♪あねさんろっかくたこにしき~・・・♪と唄われた六角通から、蛸薬師通を過ぎ、錦小路通にある、京の台所「錦市場」へ。ここで一時解散をしますので、自由に買い物を楽しんでください。 
再集合の後、新撰組ゆかりの地を通りながら、夕食場所の「幾松」へ向かいます。「幾松」は、幕末の頃倒幕運動に大きな役割を果たした維新の三傑の一人である桂小五郎(のち木戸孝允)と三本木の芸妓幾松(のちの松子夫人)の木屋町寓居跡です。京都の中心地であるにも関わらず、静かな佇まいで伝統的な京料理を召し上がっていただけます。 京町家、錦市場、新撰組ゆかりの地・・・と、京都の町歩きを半日満喫していただいた後は、京都の暑い夏の締めくくりを風流に鴨川納涼床で優雅に夕食のひとときを楽しみませんか。

募集内容

実施日
2009年8月3日(月) 雨天決行
2009年8月4日(火) 雨天決行
集合場所
阪急京都線、烏丸駅西改札口前
受付・集合
14時00分 (PM2時00分)
募集人数
50名限定(先着順/最少催行人数20名) 
※会員の同伴者も受付いたします。  
但し、申込時に会員加入手続きをお願いいたします。
参加費用
お一人様 13,000円     
含まれるもの 見学料、説明員費用・夕食代(飲物代別)・旅行傷害保険
含まれないもの 集合場所までの往復交通費・行程中の個人的費用
主催
歴史街道推進協議会

行程

阪急京都線烏丸駅・・・無名舎:町家見学・・・紫織庵:町家見学・・・六角堂:拝観・・・錦市場(自由時間)・・・新撰組ゆかりの地・・・幾松:鴨川納涼床で夕食、食後現地解散
※行程中ガイドの案内があります。
※雨天の場合、夕食は幾松のお座敷になります。
※諸事情により一部変更になることがあります。

レポート

実施日:2009年8月3日(月) 雨天決行
2009年8月4日(火) 雨天決行

参加人数:3日 57名 / 4日 53名 

近くに居りながら、なかなか来られなくて久しぶりの京都です。新町 通りの紫織庵からスタート。広々とした一階客間・仏間で、ご当主の川 崎さんからお話を伺いました。旧き良き時代の大正モダンの雰囲気をか もしだす贅を尽くした二階洋間サロンなど、素晴らしい建物でした。広 縁のガラス戸はすべて建築当初の「波打ちガラス」で、一枚の値段が当 時のお金で千円もしたこと、一枚も破損していないことには驚きでし た。また祇園祭時の屏風祭で飾られていた洛中洛外図、孔雀図、竹図な ど、当家秘蔵の屏風を間近に見ることができて感激しました。次は、近 くにある同じ新町通りの無名舎。昔、呉服屋を営んでいたという吉田家 の明治生まれの町家で、現在も住宅として使われています。表のばった り床机、紅殻格子などは店を営んでいたときの名残。この日はかなり暑 いほうでしたが、鰻の寝床と称される間口が狭く奥に広くなっているお 家にもかかわらず、ゆるやかに風が通り抜けていました。この風通しの 良さは、台所の吹き抜けの天窓や高窓、坪庭や座敷庭、そして、表に面 した店、居住空間、土蔵を機能的に配置したところから生まれたのだろ う、快適な暮らしを得るための先人の知恵に感じ入ったお家でした。  この後、六角堂拝観、錦市場、新撰組ゆかりの地の散策、瑞泉寺を経 て、本日のメインイベントの「幾松」に到着。食事前に「幾松の間」で 御当主より建物の歴史をお伺いしました。当時、命を狙われていた桂小 五郎を、機転を利かせて命がけで護り抜いた幾松のエピソードや、不意 の敵に備えて、抜け穴、飛び穴、のぞき穴が設けられ、幾松の間の天井 には大きな石が仕掛けられていたことなど、幕末の緊迫した状況が垣間 見られるお話でした。食事の始まるころには日も陰り、鴨川からのさわ やかな風を感じながら京料理をいただき、東の空には月も出、お酒も入 り、ほろ酔い気分で納涼床を楽しめました。  今回、初めて歴史のまちウォークに参加させていただきました。普段 は何気なく通り過ぎてしまう碑や、歴史ゆかりの地の紹介、丁寧な説 明、初対面でも気軽に話せる方々と、これぞ歴史街道倶楽部だと感じ入 りました。新しい発見、思い出を作ることができた一日でした。