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イベント

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禅の心と茶の徳を伝える京都東山の散策

募集内容

実施日
2004年3月13日(土)

レポート

実施日:2004年3月13日(土)

参加人数:150名

暖かな日に恵まれて建仁寺を起点に東山へのコースは、かつて京都におりました私にも楽しく期待させるものでした。建仁寺では丁寧な案内とお話で、馴染みあるこの大寺を改めて良く知ることができました。境内が工事中で見られないところもあり少し残念でしたが、また新しい建仁寺も見たいものです。さて、東山の麓、八坂の塔へ。坂の両側の商店に囲まれたこの古い由緒ある塔が、周りから大切に守られ伝えられているのを感じます。坂上坂下からもよく見える優しい塔です。周囲を回りながら覗いたりして拝観しました。
二年坂を北へ。道路の両側には花灯路といって南の清水寺から北の青蓮院まで、趣向を凝らした灯が並び置かれています。高台寺は手入れがよく行き届いて美しく、秀吉公と北政所の霊屋へ詣で、廻廊の観月台や、茶室の時雨亭の変わった形にひかれました。次に前の圓徳院へ。ここで北政所がお亡くなりになったとは知りませんでした。その事跡を見ると、秀吉公も偉い人ですが、支えた北政所も大変聡明な方だったからこそ、連なる一族も続いたのだと思いました。次に高台寺掌美術館を見学。小さいところですが見事な高台寺蒔絵など、桃山時代の匠の技をしのばせるものがそろっております。ここでコースは終了解散。後は自由に“花灯路”を楽しむこととなりました。
出るとはや夕暮れ。電飾とはひと味違う情緒豊かな花灯がともりだしました。青竹筒のもの、青竹を少し開いた傘状のもの、高台寺の丸瓦の筒のものなど、あちこちの造形に灯が輝き、円山公園もそぞろ歩きの人で大変賑やかになりました。時間がなくて知恩院や青蓮院へ行けなかったのは残念ですが、関係者やボランティアの方の詳しいお話で有意義な一日を過ごすことができました。美しく雅な東山をもう一度ゆっくり訪ねたいものと思っております。

歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載