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イベント

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秋色もまたよし 水郷ゆらり舟旅

秀次が開いたあきんどの町と水郷の近江八幡を行く

募集内容

実施日
2003年9月27日(土)

レポート

実施日:2003年9月27日(土)

参加人数:172名

厳しい残暑も過ぎ、当日はさわやかな初秋の風が私たちを迎えてくれました。少人数グループごとに近江八幡駅前を出発。ボランティアガイドさんの案内で、郷土資料館、民俗資料館、旧西川家住宅と進みました。蚊帳や畳表などの商いをしていた様子が残され、近江商人の質素倹約・質実剛健という精神を感じました。また、新町通りの伝統的な町並みを目にしても、彼らの気質をかいま見る思いがしました。次に「メンソレータム」で有名な近江兄弟社学園前で、創立者の一人でもあるW・M・ヴォーリズ像を見学。日本的な部分と西洋的な部分をあわせ持つ文化の町を今に残して立派な方だとつくづく思いました。
午後からは、楽しみの一つの水郷めぐり。ボランティアさんとはいったん別れて、六人ごとに船に乗り込み、お弁当を前にしてワクワク。船にゆられて食事する風情はまさに最高のここちよさでした。ところが、水郷の真ん中で船が動かなくなったのです。風は強いし、船は左右に揺れ、ヒヤヒヤの数分間でした。カイツブリやヨシの群生などの説明をしてくださった船頭さんとお別れして、かわらミュージアム、日牟礼八幡宮をたどり、ロープウェイで八幡山ヘ。町並みや琵琶湖が一望できる景色は最高でした。
そのあとは豊臣秀次公をまつる村雲御所瑞龍寺を参拝。商都、近江八幡建設に大きく貢献したにもかかわらず、謀反の罪をきせられ、二十八歳の若さで自害とはさぞ残念なことだったでしょう。けれど、秀次公の思いは、今の近江商人のルーツとなって残っています。御所をあとにして、ボランティアさんの説明を聞きながら八幡堀を散策。「時代劇の撮影にたびたび使われる風景です」との説明に皆さん納得の様子。私も含め時代劇が好きな人が多いのでしょうか。白壁土蔵の建ち並ぶお堀を眺めながら解散場所の白雲館へ。
午前中は少々あわただしかったようですが、午後からはのんびりじっくりと見学することができ、秋の一日を大いに楽しみました。今度は近江牛をお土産に買おうかなぁとも思いつつ、近江八幡駅を離れました。

歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載