四月の長谷寺は、まさに花の極楽。境内を彩る約二十種の花々が、山の斜面を淡い桃色に染め上げます。五重塔を包む霞のような花々、石段をのぼるたびに広がる春の香り――その一歩ごとに、千三百年の祈りが息づいていることを感じるでしょう。2026年には開山1300年を迎える長谷寺。古来より「花の御寺」と称えられてきたこの聖地は、今まさに節目の春を迎えようとしています。開山記念事業はまさに2026年4月から開始されます。長谷寺が次の100年、1000年を見据えた新たなスタートを切る中、今回は、ホトケ女史が長谷寺の歴史と信仰の背景をご案内いたします。観音さまの慈悲に包まれ、桜花爛漫の中にたたずむひととき――心の奥まで清められる春の巡礼へ、ぜひご一緒にお参りしませんか。

【講 　 師】安達えみ（合同会社榧 代表）
　　　　　　静岡県出身。
　　　　　　2014年に奈良が好きすぎて東京から移住、フリーランスになる。デザイナー・イラストレーター、ツアーガイド、
　　　　　　イベントプロデュースなどジャンル不問。イベント時などは「ホトケ女史」の名で活動している。