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イベント

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歴史の道・熊野古道をたずねる(中辺路~本宮)

募集内容

実施日
1998年9月18日(金)~19日(土)

行程

【1日目】
大阪===田辺=== 熊野古道散策 熊野古道館・胎内くぐり・乳岩 滝尻王子・・・不寝(ねず)王子・・・滝尻 === 牛馬童子 近露(泊)

【2日目】
熊野古道散策 野中の清水、一方杉、継桜王子、秀衡桜 近露・・・中ノ河王子===渡瀬温泉===熊野本宮大社===田辺===大阪

レポート

実施日:1998年9月18日(金)~19日(土)

参加人数:131名

中辺路町滝尻の熊野古道館にバス3台で到着。すぐ前の滝尻王子社で、語り部の元町長、尾崎亮作氏の歓迎の話を聞き、雨もよいの山路に入る。深い木立の急坂である。
奥州藤原秀衡夫妻が熊野詣の折、ここで産み落とした男の子を岩屋に預けて帰りに立ち寄ると、岩からしたたる乳で健やかにしていたという。その子とは後の和泉三郎忠衡である。その伝説の岩屋と乳岩の前から不寝王子跡を経て古道ヶ丘まで1時間、古道の厳しさが身にしみた。
バスで移動してまた山に入る。小雨の中、箸折峠への道のりは杉木立の合間をぬっていく山道。励まし合いながらたどり着き、尾崎氏の説明を聞く。
花山法皇がこの峠でカヤを折って箸にしたという。牛と馬にまたがった花山法皇の姿をかたどるといわれる牛馬童子と、役の行者の石像が並んでいた。山を下って近露の里へ。近露王子社で説明を受け、8軒に分宿。
この夜、雨は本降りとなったが、夕食後、農林会館での歴史講演会にはほとんど全員が集まった。題は『いにしえのロマン甦る熊野古道』。ユーモアと含蓄、郷土愛と誇りに満ちた尾崎氏の熱っぽい話に時間を忘れていた。
翌朝、継桜王子に参り、一方杉、とがの木茶屋、秀衡が滝尻に預けてきた子の無事を祈って挿した桜が根付いたという伝説の秀衡桜などを見たあと、バスで渡瀬温泉に向かい、大露天風呂で疲れをいやした。屋根の熊野カラスが二羽じっと見下ろしていた。午後は熊野本宮大社に参り一路帰途につく。
父秀衡に従って源義経をかばい、兄泰衡に殺された和泉三郎忠衡。それにしてもあの藤原秀衡が身重の妻をともなって、奥州平泉からはるばる熊野詣を果たしたとは…。それも『いにしえのロマン』であろう。