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イベント

イベント

能・狂言を楽しむ

募集内容

実施日
2008年8月9日(土)
開催場所(会場)
山本能楽堂

行程

能の解説、「羽衣」謡の練習、狂言「盆山」鑑賞・体験、能「羽衣」鑑賞、能体験:能面・大鼓・小鼓・笛・太鼓

レポート

実施日:2008年8月9日(土)

参加人数:50名

初めて見る能楽堂は、思っていたよりも小さく、とてもこじんまりしたもので驚いた。昔、薪能を見に行ったことがあるが、外であったためか、観客者数が多かったからだろうか、そんな風に感じなかったことを覚えている。
初心者の私にとって一番良かったのが、1シーンだけの能鑑賞であったことだが、それでも難しく、能はすごく想像力がいるものだなと改めて感じさせられた。それに比べて狂言はとても解りやすいもので、これはこれで想像力が必要だが、場面転換や屋敷内の様子など、想像しやすく面白かった。また、舞台近くであったため、着物の柄など細部まで見ることができた。天女の衣装はとても豪華で、まさに天女の羽衣といった感じであり、天へ帰って行く様子も凛としたものに感じられた。
昼食後はいよいよ体験。なかなか見ることができない、大鼓、小鼓、笛、太鼓それぞれの楽屋を見学し、こういう所で準備をして出番に備えているのだなと実感した。実際に体験したのは、一度やってみたかった大鼓と小鼓と能面だけであったが、必ず見たいと思っていた大鼓の楽屋に置いてある火鉢を見ることができたのがうれしかった。能面は意外に視野が狭いのに驚き、歩くスピードも思っていたより遅いので疲れた。
とはいえ、貴重な体験ができたのは良かった。しかし、一番面白かったのは、舞台下の瓶を見られたことである。瓶を置いてあるのは知っていたが、ポイントとなる場所に置いてあるというのを聞いて感心し、一つ勉強になった。
実は、大学生のときに古典芸能に関する授業を取ったことがあり、例えば、大鼓は使用する前に皮を火鉢であぶって乾燥させることや、能面は持つときに注意して、みみを持ち、つける際は一礼してからつけることなどは知っていたが、知っているだけで、今回初めて体験して納得できるものであった。

歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載