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伝統芸能鑑賞

新春文楽鑑賞会 『七福神宝の入舩』 『傾城反魂香』 『曲輪文章』

竹本津駒太夫改め六代目竹本錣太夫さんによる事前解説付き

傾城反魂香 土佐将監閑居の段

恒例の新春文楽鑑賞会を実施します。
今回の事前解説では、1月に六代目竹本錣(しころ)太夫(だゆう)を襲名される竹本津駒太夫さんにご登場いただき、実演と見どころの解説をしていただきます。文楽鑑賞初めての方もお気軽にご参加ください。幕間のお弁当もご用意いたします。
                                   
[七福神宝の入舩](しちふくじんたからのいりふね)              
我が国に向かう宝船に乗った寿老人、布袋、大黒天、弁財天、福禄寿、恵比寿、毘沙門の七柱の福の神は、芸尽くしに興じています。令和初めての春を寿ぎ、この一年の皆様のご多幸を祈ります。

[傾城反魂香](けいせいはんごんこう)
御用絵師の土佐将監の弟子浮世又平は、庶民に愛される大津絵を描いて生活していました。彼の願いは免許皆伝のしるし「土佐」の名字を名のること。弟弟子修理之介に先を越された又平は、その原因を言葉が不自由なことと思い込んでしまいます。又平は絶望のあまり女房のおとくに死を選ぶことを告げると、一念を籠めて自画像を手水鉢に描くのですが…。竹本津駒太夫が八十年ぶりに竹本錣太夫の名跡を復活させる襲名披露狂言です。

[曲輪文章](くるわぶんしょう) ※「文章」は、ぶんにょうに章                    
豪商藤屋の跡取り伊左衛門は、放蕩を理由に勘当され、紙衣を着なければならぬほど零落してしまいました。正月仕度に忙しい馴染みの揚屋吉田屋に向かった伊左衛門は、亭主の喜左衛門とおきさ夫婦の好意で招かれます。傾城夕霧との生活を思い出していると、病を押して夕霧が現れます。伊左衛門は邪険な言葉を口にしてしまいますが、伊左衛門を想う夕霧にわだかまりは解けます。更に伊左衛門の勘当は赦され、夕霧の身請けのための千両箱が届き、めでたい正月を迎えることになるのです。

募集内容

実施日
2020年1月25日(土)
集合場所
国立文楽劇場
(近鉄・地下鉄「日本橋駅」7号出口から徒歩1分)
受付・集合
9時45分
募集人数
50名様(先着順)
参加費用
お一人様 歴史街道倶楽部会員8,200円(税込)一般8,700円(税込)
観劇料、講師料、プログラム代、幕間のお弁当・お茶代を含みます。
集合場所までの往復交通費など個人的な費用は各自負担となります。
主催
近畿文化会・歴史街道推進協議会

行程

10:00 事前解説 六代目竹本錣太夫さん 
10:40 劇場へ移動
11:00 第1部「七福神宝の入舩」「傾城反魂香」「曲輪文章」鑑賞 
15:00 終演予定

※諸事情により一部変更になる場合があります。

申込方法

ハガキまたはFAX、メールに会員番号、氏名、電話番号を明記の上、
歴史街道倶楽部 「文楽」係
までお申込みください。

※一般の方は、郵便番号、住所もご記入ください。

住 所: 〒530-0005 大阪市北区中之島2-2-2 大阪中之島ビル7階
FAX: 06-6223-7234

メール: club-info@rekishikaido.gr.jp

申込締切日

2020年1月14日 (火)

レポート

実施日:2020年1月25日(土)

参加人数:18名

竹本錣太夫さんによる事前解説

 昨年夏の鑑賞会に参加して興味が湧き、連続して参加しております。今回の事前解説は六代目を襲名された竹本錣太夫(しころだゆう)さん。文楽の世界のことを何も知らずに入門弟子入りした経緯、一人前になるまでの長い修行や生活での苦労、文楽全体の後継者不足問題など、貴重なお話を聞けました。
 初春公演は目出度い『七福神宝(たから)の入舩(いりふね)』から開演。七福神が宝船で各々の得意芸を披露するという内容。太夫、三味線、人形と大勢の演者が舞台狭しと大熱演でした。
 襲名披露の流暢な口上に聞きほれたあとの演目は『傾城反魂香(けいせいはんごんこう)』「土佐将監閑居(とさのしょうげんかんきょ)の段」。土佐派の絵師、土佐将監光信と土佐の名前を継承できない弟子、浮世又平夫婦の話です。錣太夫さんが吃音者である又平を額に汗して語る大迫力にびっくりいたしました。
 三部目は『曲輪文章(くるわぶんしょう)』の「吉田屋の段」。豪商の放蕩跡取りと遊女夕霧の話。最後は勘当が解け、夕霧の身請けも決まるハッピーエンドのお話です。餅つきのユーモラスな場面や遊女の仕種など、見せ場も沢山ありました。
 鑑賞会で感じたのは、事前解説で各分野の細かな動きや技術が理解できたうえで公演を鑑賞するので、見る目も変わるということ。また、指定座席が太夫と三味線の近くなので、臨場感あふれる語りや息遣い、細かな三味線のバチさばきや音を鑑賞できたことがとてもありがたく、これからも参加したいと思っています。

歴史街道倶楽部『歴史の旅人』より転載