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新春文楽鑑賞会

文楽人形解説・人形遣い体験と文楽鑑賞

文楽人形解説と人形遣い体験…文楽公演鑑賞『七福神宝の入舩』、『祇園祭礼信仰記』金閣寺の段・爪先鼠の段、『傾城恋飛脚』新口村の段

募集内容

実施日
2008年1月19日(日)

レポート

実施日:2008年1月19日(日)

参加人数:33名

去年11月に入会して初めて、この催しに参加させていただきました。それは内容が文楽の鑑賞だけでなく、文楽人形の解説・人形遣い体験というところに魅力を感じたからでした。
人形遣い体験はとても有意義なものでした。百聞は一見にしかずと申しますが、体験してこそわかるさまざまな智慧・技・工夫・苦労などが垣間見られた思いです。
私は当日公演の『七福神宝の入舩』に使われる毘沙門の人形を持たせていただきました。まず、その重さに驚きました。これを片手で何十分も支えるのかと、遣い手さんの大変さが実感できました。次に手探り状態の中での目・首・眉毛・口などの操作の難しさです。右手はたった一本の糸を操って指を開閉させるのです。しかも、解説してくださった吉田玉佳さんのお話によると、常に人形より後ろで操作しなければなりませんから、その困難さがしのばれ、「カシラだけでも10年、20年の修行が必要」といわれる言葉の重さをひしひしと受け止めました。公演の合間の短い時間でしたが、貴重な体験をさせていただいたと喜んでおります。
文楽公演そのものは、おめでたい七福神のお話など、テーマの違う3つの舞台が見られて大満足でした。以前とは違って舞台上方に大夫の語りが字幕に出され、耳で聞く言葉と文字に表現された言葉の意味の違いがよくわかり理解を助けてくれました。語りも、はっきりとわかりやすく表現しておられたように感じました。
これからも今回のような体験を交えたイベントが企画されたら、ぜひ参加したいと思っております。井の中の蛙にならぬように教養を広め、楽しみたいと思います。

歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載