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イベント

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天平の世界を学ぶ

唐招提寺の特別拝観と講演会

募集内容

実施日
2009年2月8日(日)

行程

近鉄西ノ京駅・・・唐招提寺・・・昼食・・・秋篠音楽堂・動態講演会 「再現 天 平のファッション」
~1300年前奈良の都ではこんな光景がみられ ました~
「天平時代の衣食住」猪熊兼勝氏(京都橘大学名誉教授)/ 「天平の化粧と衣文(着付け)」南登美子氏(有識美容師)・加藤敏晃 氏(有識装束師)

レポート

実施日:2009年2月8日(日)

参加人数:128名

2月にしては暖かい日差しが静かな唐招提寺の森に降り注いでいました。平成の大修理中の足場を通して端正なたたずまいの金堂に迎 えられ、礼堂で増田録事から、名高い唐僧、鑑真和上の建立の経過と5回もの難航海で失明されてまで来日されたというお話を聞きました。 そのお話から、宗教だけでなく、総合文化として建築・音楽・服飾・料理などを根づかせ伝えたいという思いではなかったかと考えました。日本最古の経蔵と、新宝蔵館では今回の修理で屋根から下ろされた「天平の鴟尾」、鑑真和上御廟など多くの境内史跡・文化財を案内していただいたのち、今回特別に金堂修理現場内で修復にかかわられた奈良県文化財保存事務所主任植田氏から、美しい金堂正面の八本の円柱と新旧瓦や地垂木の説明、修復の苦労話をお聞きしました。
午後は秋篠音楽堂で「天平時代のファッション」をテーマに、色 (紫・金・赤など)により位・格式が解るという服装の基礎知識を猪熊氏の講演で学びました。モデルによる、当時の皇族の正装の着付けから持ち物(扇子・琵琶など)や所作まで、気品に満ちた姿を通して有識装束師の加藤氏の解説をいただきました。続いて歴史的髪型研究の第一人者の南氏からは、髪結いの実演があり、天平の髪型に髪飾りが着けられ ると当時の皇族の清爽な女性が見事に完成してうっとりしました。最後はかわいい子どものモデルも出演し、天平時代に戻ったようなひとときを過ごせました。

歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載