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西国三十三ヵ所こころの旅 第7回

募集内容

実施日
2004年9月16日(木)

レポート

実施日:2004年9月16日(木)

今回は兵庫県内の巡礼の旅。最初に訪れた番外、花山院は急な参道を登りつめた山頂近くにあった。ここには、札所巡りの中興の祖といわれる花山法皇の御廟がある。法皇は十九歳で出家させられ、二十七歳ごろにこの地に隠棲され、四十一歳で生涯を終えられたと聞く。御廟はあまりにも簡素であり、その薄幸な生涯と重なって見えた。次の二十五番札所、清水寺は、歴史は古いもののほとんどの建造物が大正・昭和に再建されたとのことで、土産物店も建ち並び境内全体の雰囲気が現代風に感じられた。
二十六番、一乗寺の開基も花山院や清水寺と同じ法道仙人であるが、このインドから渡来した高僧は「仙人」であるから、雲に乗って自在に飛びまわり、山々にお寺を建立されたものと見える。この寺は国宝や文化財の多い見応えのある寺ではあったが、工事中で立ち入り制限されていたのが少し心残りであった。二十七番、円教寺は札所のなかでは一番西に位置し、「西の比叡山」といわれるだけあって、山全体が寺域であるうえ、広壮な建造物が多く、重厚な感じがした。
私はこれまでこのシリーズなどで、いくつかの寺にお参りしているが、建造物や参道などの風景は記憶に残っていても、肝心の観音さんのお姿が目に浮かんでこない。観音さんが薄暗い場所におられることもあるが、私自身がその寺を「見ていても観ていない」からだと思っている。もっとも反省はしつつも、観音さんのほうも「姿を覚えるまで何回来てもよいのだよ」といっておられるのではないか、などと都合よく考えてもいる。