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西国三十三ヵ所こころの旅 第6回

募集内容

実施日
2004年5月18日(火)

レポート

実施日:2004年5月18日(火)

参加人数:42名

今年はめずらしくはしり梅雨があり、五月の中旬ごろは雨が多かったが、当日はさわやかな天気に恵まれて四ヵ寺をお参りした。最初は亀岡にある第二十一番札所穴太寺を参拝。本堂の奥に木彫りの釈迦涅槃像が横たわっておられた。「撫で仏」とも呼ばれ、自分が治してほしい部分と同じ場所を撫でると良くなると伝えられ、完治すると掛け布団を奉納する習わしがあるとのこと。お釈迦様にはきれいな掛け布団がかけられていた。縁側から眺める本坊の池泉築山式庭園は美しかった。
第二十二番札所の総持寺は、車の往来が激しい国道171号から工場街を十分ほど歩いたところにあった。階段をあがり、山門を入ると静かな境内があり、周囲の騒音は感じなかった。本尊の観音様は下半身が黒焦げている。織田信長の茨木合戦で寺が焼失した際に下半身が焼け、今も当時のままの姿で、以来「火伏せ観音」とも呼ばれている。
総持寺から箕面国定公園の山々のなかの道を走り、第二十三番札所勝尾寺に着いたときは午後一時過ぎ、大きな池が見える食堂で昼食、山菜ごはんのおかわりができた。食事の後、各自が決められた時間まで、立派で広い境内を参拝した。勝ちだるまがいたるところに置いてあり、参拝する人が多いことがわかる。境内一帯に咲く西洋シャクナゲの赤い色と新緑の若葉のコントラストがとても新鮮で、周囲の山々とも重なり見事な景色を織りなしていた。
今回、最後にお参りした第二十四番札所中山寺は、中国自動車道を宝塚で降りてすぐのところにあった。安産祈願で有名なお寺である。震災後、エスカレータが二基設置されたとのこと。話のタネにと乗ってみたが、何か変な気持ちがした。
西国こころの旅も終盤になり、いろいろなお寺を参拝することができたが、今回は少し考えさせられた。時代の流れによるものなのか、建物内のおみやげ屋の前を通らないと山門に入れないお寺、エスカレータで本堂まで昇るお寺など…。お寺の観音様はそのことをどのように眺めておられるのかな。

歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載