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アユタヤ王朝と神秘のアンコール遺跡を訪ねて

募集内容

実施日
2002年11月12日(火)~17日(日)

レポート

実施日:2002年11月12日(火)~17日(日)

参加人数:24名

かつてカンボジアに栄えたアンコール王朝とこれを滅ぼしたシャムのアユタヤ王朝の遺跡を訪ねる今回の旅。連日36度から38度の蒸し暑さのなかでしたが、素晴らしい遺跡を満喫しました。11月13日、クメール王国最盛期の城塞都市の仏教寺院バイヨンの見学からスタート。四面に観世音菩薩が彫られた巨大な石の塔が五十基ほど林立し、その石材はぴったりと接合され、見事さに感心しました。そして、午後、アンコールワットへ。外堀を過ぎて西参道より西塔門をくぐり、全景が目前に飛び込んできたのは圧巻でした。レリーフの宝庫といわれる第一回廊では、上段の天国に選ばれた人の穏やかな表情と、下段の地獄に落ちた人々の必死の形相などが印象に残りました。第三回廊への最後の階段は急勾配で、石にかじりついて登り降りした苦労はよい思い出だと思います。
翌日は、アンコールワットの幻想的な朝日を見るために早起き。朝食後、「東洋のモナリザ」といわれるバンテアイスレイ寺院のデヴァターの彫像を見学。タ・プローム寺院では樹木が大蛇のように建物にのしかかり、中央回廊が太い根に覆われている光景に圧倒されました。午後は伝統芸能である影絵劇「スバエク・トム」の切り絵の人形の製作工房を見学。その後、前夜の夕食時に鑑賞したアプサラダンス一座の練習風景を見ました。夜はホテル近くの民家前でスバエク・トムの熱演を観劇。5キロの道を駆けつけて来るという出演者の心意気に感心させられました。
15日は、飛行機でバンコクへ。昼食後、黄金に輝くエメラルド寺院を見学。スアン・パッカード宮殿では王室の古美術品を鑑賞しました。16日は、ワット・ポー(涅槃寺)を訪ねて、本堂に横たわる全長49メートルという涅槃仏の大きさに驚愕。その後、アユタヤへ向かい、バンパイン宮殿へ。王室の離宮や迎賓館として使われているところです。山田長政ゆかりの日本人町跡をたずねたあと、アユタヤ遺跡群を見て回り、ワット・プラ・シー・サンペットでは早めのライトアップのおかげで、落日とミックスした光景を楽しむことができました。17日の最終日は、渡し船で川を渡って暁の寺へ。塔から対岸の風景を展望しました。
今回の旅行を通じて、写真や情報だけでは得られないことを体験し、「百聞は一見に如かず」の意義を深く感じました。

歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載