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イベント

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京都

京の古寺・山の宗教美術

募集内容

実施日
2002年6月19日(水)

レポート

実施日:2002年6月19日(水)

参加人数:105名

最初に訪れたのは、聖徳太子建立の古寺、広隆寺。完成された美しさを持つ慈悲深い弥勒菩薩をはじめ、泣き弥勒、十一面観音立像、十二神将像など、たくさんの仏像を観ることができて、心から堪能しました。次の神護寺に向かう途中、深い谷を下り、また高い山を登って、厳しい山岳仏教を身をもって体験。神護寺では三尾と呼ばれる高雄(尾)・槙尾・栂尾の自然に囲まれた緑の樹々に目を奪われながら山門をくぐり、金堂や多宝塔を見学しました。昼食は指月亭で山里料理をいただき、満腹しました。まわりは高雄の楓の名所であり、清滝川の清流を眺めつつ、ぜひ秋には紅葉を褒めに訪れたいと思いました。
高山寺では、石水院を訪れ、明恵上人の樹上坐禅像をはじめ、かの有名なユーモアあふれる鳥獣戯画をじっくり観賞しました。また、明恵上人が愛玩したという素朴な木彫の子犬があり、強くひきつけられました。聞くと作者は、東大寺南大門の金剛力士像を運慶とともに造り上げた快慶ということで、なお驚きました。可愛い子犬の表情を見て、快慶のやさしい心根にふれた思いがしました。
最後の鞍馬寺では、愛の千手観世音菩薩、光の毘沙門天王、力の護法魔王尊の三身を一体とする、宇宙の生命「尊天」へのこの寺の信奉についてお話を聞き、豪壮な火祭を思い浮かべました。明日は竹伐り会式だという。濃緑の真竹に囲まれた庭を跡にしました。

歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載