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　古来、人は人を絵に描いてきました。憧れの人として、時には人を超越した神として。人は必ずこの世を去りますが、描かれた人は永遠の命を手にして生き続けるのです。たとえば、柿本人麿は歌の神とされて祀られ、多くの画像が描かれました。また豊臣秀吉は、没後に神として祀られることを望み、その肖像画も神を思わせる威厳のある姿に描かれた作品があります。今回は、大阪歴史博物館の特集展示「描かれた人たち」展にちなんで、日本の肖像画についてお話をします。

【講　　師】岩佐　伸一（大阪歴史博物館　学芸員）
　　　　　　　　　1972年　京都市生まれ
　　　　　　　　　2004年　丸亀市猪熊弦一郎現代美術館学芸員、岐阜県博物館学芸員を経て現職（絵画担当）
　　　　　　　　　主な著書　「岸駒筆浄福寺方丈襖絵と寛政期の岸駒について」（笠井昌昭編『文化史学の挑戦』所収）
　　　　　　　　 　　　　 　 「上田公長『公長画譜』について」鈴木淳・浅野秀剛編『江戸の絵本』所収）