桑名市の六華苑（旧諸戸清六邸）は、平成９年に国重要文化財となっており、そのうち洋館はジョサイア・コンドルの設計です。コンドル設計の建物で現存するものは少なく、地方に残る作品としては六華苑が唯一となっています。二代諸戸清六の新居として、明治４４年に着工、大正２年（1913）に竣工しました。コンドルは、明治９年（1876）に明治政府の招聘を受けて、建築の専門家としてイギリスから来日しています。では、コンドルがなぜ諸戸家の邸宅を設計することになったのかをセミナーで解説し、六華苑の魅力を紹介します。

【講　師】石神教親（いしがみ　のりちか）桑名市役所　観光課主幹兼六華苑長
　　　　　1974年静岡県掛川市生まれ　愛知学院大学大学院博士前期課程修了
　　　　　1999年三重県桑名郡多度町役場に奉職。2004年市町合併により桑名市教育委員会所属となる。
　　　　　その後、桑名市役所文化課主事、市立中央図書館係長、ブランド推進課課長補佐兼ブランド推進係長を　
　　　　　経て、2024年から現職。
　　　　【執筆歴】
　　　　　共著『三重の山城ベスト50を歩く』サンライズ出版　2012年
　　　　　「長島一向一揆再考」『織豊期研究』第16号　織豊期研究会　2014年
　　　　　「本多忠勝と桑名」『特別企画展　本多忠勝と桑名』桑名市博物館　2021年
　　　　　共著『街道今昔　三重の街道をゆく』風媒社　2023年
　　　　　「諸戸家の佇まい」『特別展図録　諸戸家の至宝』桑名市博物館　2025年