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イベント

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日本の美シリーズ パートVII

京都五山・室町禅林の美術

募集内容

実施日
2002年10月30日(水)

レポート

実施日:2002年10月30日(水)

参加人数:98名

京都はまだ十月末というのに冬の到来を感じるような寒い日。最初に訪れたのは、駅からバスですぐの東福寺。まず、室町時代の重文の「東司」(便所)を少し離れたところよりありがたく拝観。この寺はなんといっても紅葉が有名で、時期が少し違うことを残念に思いながら通天橋と庭園をゆっくりと散策しました。
二番目は南禅寺。京都の初冬の名物、時雨にぬれながら、広い境内を拝観しました。ここでは前回に訪れた知恩院に続いて、重文の「三門」に登り、石川五右衛門になった気分で爽快感を味わいました。金地院の「鶴亀の庭」では、亀は判るが、鶴が判らず、少々後ろ髪を引かれる思いの人もおられたようです。
昼食は寒かっただけに、熱い湯豆腐がついていたらと思ってしまいました。
三番目の相国寺で印象に残ったのは鳴き龍「蟠龍図」。寺人の指示のもと、ある位置で拍手を打つと、鳴き声が返ってくることに感激。方丈では庭園についての解説を楽しく拝聴。時間の都合があって、グループによっては解説の時間が短くなり、ちょっぴり不満顔も…。それでもやっぱり、説明があったほうが印象も深く、思い出に強く残ってよいと思います。
最後は、今回の禅寺めぐりのハイライトとなった天龍寺。法堂でのお坊さんの話を聞き進むうちに、全員がいつしか天井の八方睨みの「雲龍」に見こまれ、目をそらせないまま案内の声にあやつられて堂内を半周。相国寺の龍と一味も二味も違うことを改めて知り、こちらでもまた大感激しました。それにしても夢窓疎石の開山忌で、寺にとっていそがしい当日に特別拝観ができたのは、さすが歴史街道倶楽部と感謝しつつ、満足感に包まれて家路につきました。

歴史街道倶楽部会員誌「歴史の旅人」より転載