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三重県多気町サイクルツーリズム視察に参加

サイクルツーズムを活用した地域の魅力発信

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三重県多気町で活動されている「CAZACLE」が催行されているツアーに参加し、地域とともに、サイクルツーリズムを通して地域の魅力を発信されている内容を視察しました。
三重県多気郡多気町の山間にある農村、丹生(にゅう)地区は、町村合併前は勢和村に位置し、今は人口は約970人、およそ300世帯が暮らしています。
まずは、CAZACLEを主催されている株式会社地域資源バンクNIUへ。スポーツ科学の博士で2008北京オリンピックMTBチーム監督も務められた西井匠氏と、地域資源プロデュースや農山漁村の仕事おこしなどに取り組む西井勢津子氏とお会いしました。

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ツアーの前に地元で人気のレストラン「まめや」へ。
ここでは地元の農家から食材を仕入れ、全てレストランで調理。肉や魚はなく、すべて野菜。「ここら辺の農村のタンパク源は大豆だから」とのこと。
レストランとあわせ、地元の野菜や野菜から造られた加工品なども販売され、いつも多くの人が訪れています。

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食事の後は、いよいよサイクリング。
今回参加したのはCAZACLEの「190年の道コース」。農村風景の中にゆるやかに流れる立梅用水は、江戸時代に地域の農業発展のために作られたもので、世界かんがい遺産にも登録されています。
まずは、立梅用水創設功労者である西村彦左衛門の正家(築300年)へ。そこでは、用水建築に奮闘した西村彦左衛門について紹介する紙芝居を見学しました。

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用水について教えていただいた後、実際の用水を見学へ。およそ200年前、大河である櫛田川をせきとめ、延べ247,000人もの人力を要し、全長30kmにも及ぶ農業用水で、2000mで1mの落差がつけられています。その微妙な勾配は歩いているとなかなかわかりませんが、自転車で走ってみると、なるほど下っていると体感できました。
固い岩盤を手堀で掘り進めたという工事の跡を見ることができます。この用水を後世に伝えようと、地域の人々にも関心をもってもらうため、アジサイ1万本を植えるというプロジェクトを実施。今では2万本以上のアジサイが植えられ、日本一長いあじさいの小径と言われています。
毎年、あじさい祭が開催されていましたが、コロナ禍のため残念ながら今年も開催が見送られたようです。
ビオトープが造られている場所でちょっと休憩。ゆるやか時間が過ぎていきます。

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CAZACLEのツアーは地元の方々との共生。訪問客が来ることによって地元が活気づき、また次の産業につながっていく。
何もない、農村の当たり前の風景が、観光資源として生かされているところが特徴です。
よくばらない、ゆったりとした時間を提供する。この地域の良さを最大限に活かしたツーリズムでした。
CAZACLEのツアーは https://cazacle.niu-mon.com/

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最後に、株式会社地域資源バンクNIUの活動についてお話を聞き、それぞれの立場で地域の観光、振興に携わる参加者からの質問に真摯に答えていただきました。
NIUの活動については https://niu-mon.com/

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