京都の町中を歩いていると、いろんな町家に出会います。どっしりと貫禄たっぷりな町家、華奢でやさしいたたずまいの町家、ずいぶんとモダンな雰囲気を持つ町家、楽しい出会いがあります。戦前の木造住宅と言ってしまえばそれまでですが、長い時間を暮らしと共に生きている家です。 格子や一文字瓦など同じような表構えを持っていても、一軒一軒表情が違います。そんな風に感じるのは、きっと中にお住まいの方々の個性が自然に表に現れているからでしょう。寒い、暗い、古いといわれてきた町家ですが、季節の移ろいを家族と共に感じ、家族を暖かく包み込んで今も元気に町中に生き続けています。町中にあるから町家。暮らしが息づく町家がこれからも元気でいてほしいと思っています。 (執筆)京町家再生研究会 小島冨佐江