歴史街道推進協議会設立趣意書

    

世界に誇れる文化をもちながら、今日の日本に対する文化国家としての評価は決して高いものとはいえません。また、私たち日本人自身も自国の文化や伝統、これらを育んできたこころや美意識を見直し、世界の人々に伝えていこうという努力が希薄だったのではないでしょうか。

日本各地に散在する歴史資源に新しい魅力的な切り口でスポットをあて、世界の誰からも親しまれる「日本の顔」「日本文化の体感ルート」をつくりたい。伊勢、飛鳥、奈良、京都、大阪、神戸の歴史や文化を時系列的に結ぶ「歴史街道」は、このような想いで提案されたものです。

日本各地の史跡や歴史都市、あるいは広域文化ルート等との協力関係のもと、このような「歴史街道」を新たに整備し、世界のひとびとにアピールしていくことは、日本文化発信事業の一翼を担うものであるばかりか、新しい国土づくり、とりわけ地域文化を活かした余暇ゾーン、生活ゾーンづくりをリードする事業としても、大きな意味を持つものを思われます。

この歴史街道構想の実現には、関係省庁、地方公共団体、経済団体や各種の民間企業、まちづくり団体等が一致協力し、それぞれの役割を果たしていくことが必要となります。

このため、各界の叡智を結集して個別プロジェクト具体化の指針を明確にし、各種の共同事業を推進するとともに、その実現のために必要となる制度改革や整備事業等について提案することなどを主な役割とする歴史街道推進協議会を、関係する省庁、地方公共団体の代表者、学識経験者および経済界の代表者等の参加を得て設立しようとするものです。

                                     平成3年4月