三重県 伊勢市  外宮にぎわい会議
吉川 真知子


外宮にぎわい会議とは…
 外宮にぎわい会議は、外宮界隈山田のまちのにぎわいと活力を取り戻そうと立ち上がったNPOです。山田の町の活性化のために、すべてボランティアでさまざまな取り組みを行っています。
 山田の町は、外宮さんに大勢の方々が参拝に来ていただいた「おかげ』で、発展してきました。このことを伊勢の市民の方々がまず思い出していただき、『外宮さんの活性化なしに伊勢市や山田の町の活性化はない』「内宮の宇治の町と外宮山田の町とがバランスよく共存することにより、伊勢の町の発展がある』という合意のもと、皆様と一緒に山田の町おこしをしていきたいと考えています。
          

                            
「外宮(げく)さん」のまわり、山田のまちに昔のにぎわいを

 私たち、伊勢っ子にとって、神宮さんはゆりかごのようなもの、といっては失礼でしょうか。神宮の杜(もり)で遊び、学び、デートもし、年越し参りには子どもたちだけでもよかった。安産祈願、七五三も、みな外宮さん。とにかく外宮、内宮あっての私たち、と伊勢っ子は思っています。
 ここんとこ外宮さんがさびしいやん、外宮さん界隈をにぎやかにせな、と集まったのが、「外宮にぎわい会議」です。平成9年3月に発足しました。
 毎月一日(朔日)、朝6時30分に外宮さんに参拝する「朔日(ついたち)まいり」。季節の移ろいを感じながら、外宮さんの杜を歩き、外宮さんに参ります。心あらわれる参拝の後、「ついたち俳句」を一句ひねり、大正時代の建物、赤屋根電話館のフランス料理店「ボン・ヴィヴァン」で朝食(みなさんもいかがですか)。毎月一日に、ここでしか売っていない、朔日ういろ「伊勢の清石(きよいし)」もみんなで考えました。
 8月1日は「ゆかたでお参り」。昔の風習の「八朔(はっさく)参り」を復活したい。夏を乗り切る元気をもらう暑気ばらいを兼ね、夏の夜の楽しみをと欲張って「外宮さん、ゆかたで千人お参り」を始めました。山田のまちが着物の人たちで埋まり、日の暮れた外宮さんにお参りをして、歌や、踊り、市の立つ山田を楽しむ。平成12年で3回目ですが、山田のまちの新しい風物詩になっています。ゆかたでの参拝、夜間の参拝ができるのはこのときだけ。回を重ねるごと、神宮当局のご理解もいただき、にぎやかになってきました。
 日本人の主食はお米です。今年も、稲が豊作でした。天照大御神から頂いた稲の苗は、豊かな実りをもたらし、私たちを育ててきました。「外宮さんは、食と産業の神さんやで、私らも稲を作ろ!」と、慣れない手つきで平成11年から始めたのが「豊(とよ)の稲穂」事業。特製プランターに植えた苗を、学校で、街なかの軒先で育て、神宮の神嘗(かんなめさい)祭の初穂曳(はつほびき)で、奉納。今年は小学校5年生も稲づくりに協力。校庭の鉄棒にはさがけしました。
 春には、伊勢の産品を商う「外宮参拝にぎわい市」。若者のステージも評判になっています。大みそかには年越し参拝の人たちを迎える「年越しにぎわい」のふるまい酒やカウントダウンで一年を締め、新しい年を迎えます。
 外宮さんのにぎわいは、山田のまちのにぎわい。山田のまちが、普段着や、着物やゆかた、稲束を持った人たち、大勢の人たちで埋まり、大勢の人たちに伊勢の心を感じてもらえることが私たちの願いです。
 伊勢の歴史を学び、伝統に触れ 地元の人はもとより伊勢を訪れる人々にとっての交流の場もてなしの場として お木曳会館建設にも取り組んでいます。